No559・・・必要運転資金
必要運転資金とは、売上債権残高と棚卸資産残高を合わせた金額が、
仕入債務残高より大きい場合に発生する資金のことで、一般的に、
必要運転資金は、運転資金、経常運転資金、所要運転資金、必要運転資本、
キャッシュコンバージョンサイクル(CCC)と同じ意味で用いられており、
必要運転資金は、企業の事業活動の裏づけがある資金といえます。
この必要運転資金を利用した経営管理指標に、必要運転資金月商倍率があり、
必要運転資金月商倍率とは、必要運転資金を算出し、月間の売上高と比較することで、
企業の資金繰りの状態を判断することであり、この数値が低いほど、資金繰りの状態が
良いと判断できます。
※全産業運転資金データ
(日本企業約280万社の業種別・規模別の運転資金データ)
・全産業運転資金
・製造業運転資金
・非製造業運転資金
■ビジネススキルを磨くマンツーマンセミナーと通信講座等のご案内
※セミナー会場は、JR山手線秋葉原駅徒歩1分(受講可能日時・平日・土日・祝祭日7時〜23時)
※各種通信講座は、受講期間6ヶ月から1年間(電子メールによる質問が何回でも可能)
・経営管理セミナー ・予算作成セミナー ・予算作成通信講座 ・経営管理通信講座
※経理・財務・経営企画業務の利益貢献度・各種管理業務合理化の後に残るもの・不動産相場情報
・経理業務の利益貢献度・経理業務の合理化の後に残るもの・いる社員といらない社員・日本の不動産相場
また、必要運転資金を減らすと、キャッシュフローの改善に繋がりますので、
必要運転資金を減らすことは、財務体質を改善するためのスタートラインであり、
財務戦略の基本ともいえます。
この必要運転資金は、売上高と売上総利益率が一定で、売上債権回転期間、
棚卸資産回転期間、仕入債務回転期間も一定であれば、必要運転資金の
金額も変化することはないために、この必要運転資金の残高は、企業が
営業活動を継続している限り、完全に寝ている資金であるので、
固定化された資金であるといえます。
また、必要運転資金が増加した場合は、増加運転資金の発生を意味し、
増加運転資金が発生する原因は、売上高の増加や回転期間の乖離等が
発生したことが要因です。
この、必要運転資金の計算式は下記の通りです。
必要運転資金の算出式
売上債権(売掛金+受取手形)+棚卸資産−仕入債務(買掛金+支払手形)
尚、必要運転資金のコントロールが、資金繰りの全てと言っても過言ではないので、
必要運転資金の推移は常にチェックすべきことです。
ちなみに、総合予算を作成する際は、必要運転資金の仕組みの理解が欠かせませんので、
必要運転資金の仕組みは、経理部、財務部、経営企画室に所属する社員であれば、
必ず理解しておくべきことです。
必要運転資金に関連する用語
※流動資産担保融資保証制度
※売掛債権担保融資、ファクタリング、売掛金、完成工事未収入金
※商品、製品、仕掛品、半製品、原材料
※日本銀行
※財務、資産、負債、純資産、損益、キャッシュフロー