No435・・・小口現金
小口現金とは、会社内の小額な経費などの支払に備えて、一定限度額を
手許に準備した現金を処理する資産の勘定科目で、小口現金の管理方法である
現金の補充方法には、定額資金前渡制度(インプレストシステム)と
随時補給制度があり、財務諸表作成の際は、小口現金は現金と合算され、
現金及び預金として流動資産の部に表示することになります。
※全産業財務指標データ
(日本企業約280万社の業種別・規模別の財務指標データ)
・財務指標データ
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この小口現金は、小規模な企業では、経理部が現金とは別の金庫を
用意して管理していますが、ある程度規模の大きな会社では、経理部や
財務部以外の部署ごとに用度係を決め、小口現金を管理・保管しています。
ちなみに、用度係とは、物品の購入や出納管理をする担当者のことです。
また、小口現金の管理方法である現金の補充方法には、
定額資金前渡制度(インプレストシステム)と随時補給制度がありますが、
定額資金前渡制度の実務上のフローは下記の通りです。
小口現金・定額資金前渡制度(インプレストシステム)フロー
①小口現金制度を開始する時は、一定期間の小口現金の使用金額を
見積、経理部又は財務部が用度係に小切手か現金を渡す。
②用度係は、小口現金で小額な支払をした時は、その支払額を
小口現金出納帳などに記録する。
③用度係は、一定期間の小口現金の使用額を経理部又は財務部に報告する。
④経理部又は財務部は、用度係から報告を受けた小口現金の使用額と
同額の金額を渡す。
このように、一定期間が終了した時点で、その一定期間に使用された
小口現金と同額を補充する制度が定額資金前渡制度なのです。
また、小口現金のもう1つの現金の補充方法に随時補給制度がありますが、
随時補給制度とは、小口現金の残高が少なくなった時や必要に応じて、
不定期に補給する方法のことです。
尚、簿記のテキストでは、小口現金の定額資金前渡制度なども定番のように
登場し、小口現金の仕訳の方法も解説されていますが、実務上は、盗難や
紛失などのリスクへの対応や事務処理の手間を考慮して、小口現金の
制度自体を廃止する企業も多くなっています。
ちなみに、小口の経費の精算にも、ファームバンキングを利用する企業が増えています。
※小口現金の仕訳例は下記の通りです。
例・・・事務所のお花1050(税込)を小口現金で購入した場合。
(借方) | (貸方) | ||
雑費 | 1000 | 小口現金 | 1050 |
仮払消費税等 | 50 |