No233・・・棚卸資産回転率
棚卸資産回転率とは、売上原価に対してどれくらい棚卸資産が
残っているかを示す財務指標で、自社の棚卸資産回転率を評価するには、
同業種の標準・自社の過去の実績値・在庫投資の計画を作成した際の
計画値等と比較して判断します。
また、棚卸資産回転率は、自社の商品や製品等の販売効率を示す指標で、
財務分析の効率性分析手法でもあり、在庫管理にも利用されます。
※全産業棚卸資産回転率データ
(日本企業約280万社の業種別・規模別の棚卸資産回転率データ)
・全産業棚卸資産回転率
・製造業棚卸資産回転率
・非製造業棚卸資産回転率
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この棚卸資産回転率は、この計算結果が大きければ大きいほど、原材料、
仕掛品、半製品、製品、商品における各業務プロセスが短期間であることを
示しており、在庫効率が良いといえ、棚卸資産回転率は、適正在庫を決定する際の
データとしても利用されています。
ちなみに、プロダクトミックスを決定する際は、棚卸資産回転率を用いて、
交差比率を算出します。
また、棚卸資産回転率に影響を与えるものとしては、企業の商品・製品のブランド力、
企業の営業・販売力、ジャストインタイム生産システム等の生産技術等があります。
そして、財務分析をする際は、異業種の企業との棚卸資産回転率との比較は、
あまり参考にならないケースが多いので注意が必要です。
また、棚卸資産回転率が小さくなると、企業の資金繰りを圧迫して運転資金を
増加させる要因になり、その結果有利子負債が増加することによる支払利息の発生や
更なる在庫管理コスト負担等の資金コストの増加に繋がります。
ちなみに、運転資金は、運転資本、経常運転資金、所要運転資金、必要運転資金、
必要運転資本とも呼ばれています。
尚、棚卸資産回転率が小さくなると、在庫が不良資産に変わるリスクが高くなります。
ちなみに、棚卸資産回転期間とは、在庫を何日分あるいは何ヶ月分保有しているかを
示す指標です。
計算式・・・棚卸資産回転率 = 売上原価÷棚卸資産額
尚、在庫計画を作成する際は、棚卸資産回転率や棚卸資産回転期間の仕組みの理解が
欠かせませんので、棚卸資産回転率の仕組みは、経理部、財務部、経営企画室に
所属する社員であれば、必ず理解しておくべきことです。
■棚卸資産回転率を構成する要素
@商品回転率
A仕掛品回転率
B原材料回転率
※在庫に関する用語一覧
棚卸資産(在庫) | 商品 | 製品 | 仕掛品 | 原材料 |
未成工事支出金 | 回転期間 | 回転率 | 棚卸資産回転期間 | 棚卸資産回転率 |
在庫回転期間 | 在庫回転率 | 商品回転期間 | 商品回転率 | 仕掛品回転期間 |
仕掛品回転率 | 原材料回転期間 | 原材料回転率 | 在庫管理 | 在庫計画 |
在庫予算 | 在庫投資 | 在庫金利 | 在庫管理の方法 | 棚卸 |
デッドストック | プロダクトミックス | 交差比率 | 適正在庫 | 安全在庫 |
棚卸資産回転率に関連する用語
※財務、資産、負債、純資産、損益、キャッシュフロー