No237・・・回転期間
回転期間とは、企業が経営活動において、経営資源である資産・負債・資本を
どれだけ効率的に活用しているかを示す指標で、回転期間は、効率性を客観的に示す、
効率性分析手法の1つであり、回転期間は財務戦略には欠かせない指標です。
この回転期間は、主に売上債権、棚卸資産、仕入債務等の効率性分析の際に
利用しますが、それぞれの回転期間分析の目的は次の通りです。
まず、売上債権回転期間とは、売上債権が売上高の何日分残っているかを示す指標で、
売上債権回転期間の計算は、売上債権残高を売上高で割り365日を掛けて算出し、
売上債権回転期間が長期化してくると資金繰りを圧迫することになります。
※全産業財務指標(各種回転期間含む)データ
(日本企業約280万社の業種別・規模別の財務指標データ)
・財務指標データ
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次に、棚卸資産回転期間とは、在庫を何日分あるいは何ヶ月分保有しているかを
示す指標で、自社の棚卸資産回転期間を評価するには、同業種の標準や自社の過去の
実績値や財務計画値と比較して判断し、棚卸資産回転期間は自社の商品や製品等の
販売効率を示す指標でもあります。
ちなみに、プロダクトミックスを決定する際は、棚卸資産回転率を用いて、
交差比率を算出します。
最後に、仕入債務回転期間とは、仕入債務が売上原価の何日分残っているかを
示す指標で、仕入債務回転期間の計算は、仕入債務残高を売上原価で割り
365日を掛けて算出し、仕入債務回転期間が短くなると運転資金が増え
資金コストが増加し資金繰りを圧迫することになります。
ちなみに、運転資金は、運転資本、経常運転資金、所要運転資金、必要運転資金、
必要運転資本とも呼ばれています。
また、企業の生命線である経常収支を改善する為には、回転期間の乖離と
利益率の改善が重要で、回転期間の管理業務は、経常収支を改善させる為には
とても重要な業務プロセスなのです。
そして、回転期間などを活用することにより財務分析をすることは、
バランスシートの分析といっても過言では無く、財務分析をする際の分析の比重は、
バランスシートが(BS)90%で、損益計算書は(PL)は10%ぐらいの力の入れ具合で
丁度よいのです。
ちなみに、回転率と回転期間の計算式は正反対の計算式になります。
総資産回転期間・・・回転期間=総資産÷売上高
総資産回転率・・・・回転率=売上高÷総資産
尚、総合予算を作成する際は、回転期間の仕組みの理解が欠かせませんので、
回転期間の仕組みは、経理部、財務部、経営企画室に所属する社員であれば、
必ず理解しておくべきことです。
※在庫に関する用語一覧
棚卸資産(在庫) | 商品 | 製品 | 仕掛品 | 原材料 |
未成工事支出金 | 回転期間 | 回転率 | 棚卸資産回転期間 | 棚卸資産回転率 |
在庫回転期間 | 在庫回転率 | 商品回転期間 | 商品回転率 | 仕掛品回転期間 |
仕掛品回転率 | 原材料回転期間 | 原材料回転率 | 在庫管理 | 在庫計画 |
在庫予算 | 在庫投資 | 在庫金利 | 在庫管理の方法 | 棚卸 |
デッドストック | プロダクトミックス | 交差比率 | 適正在庫 | 安全在庫 |
回転期間に関連する用語
※財務、資産、負債、純資産、損益、キャッシュフロー
※販売サイト、回収サイト、支払サイト