No31・・・仕入債務(買掛金・支払手形)
仕入債務(買掛金・支払手形)とは、仕入先との信用にもとづき
営業活動の中で発生した、買掛金や手形債務である支払手形の債務のことで、
仕入債務が発生することは仕入先から与信を与えられて信用取引をしている
ことになり、仕入債務の支払サイトは資金繰りに大きな影響を与え、
仕入債務は、買入債務(営業債務)と呼ばれることもあります。
一般的に、企業間で商取引を行なう際には、現金決済されることは少なく、
将来の一定の期日に納品書・受領書に基づき発行された請求書を基に
仕入債務は決済されます。
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(日本企業約280万社の業種別・規模別の財務指標データ)
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また、売上高が一定であるのに、仕入債務(買掛金・支払手形)が減少することは要注意で、
仕入債務が減少する理由としては、仕入先からの要請により支払サイトが短縮する場合や、
手形支払いが減少していること、現金仕入高が増加していること等があります。
そして、仕入債務の支払サイトが短縮するその他の理由としては、
仕入先が大企業である場合や、営業政策上、仕入先との関係を強化したい為に
自社の基本の取引条件を緩和しているケース等があります。
また、仕入債務残高が多い仕入先の財務内容を確認することも重要な業務プロセスの1つで、
もし、取引が多い仕入先が倒産した場合等は、得意先であるクライアントに
迷惑を掛けることにもなりかねないので、最低限、仕入債務残高が上位の仕入先の財務分析は
定期的に実施すべきでしょう。
そして、仕入債務(買掛金・支払手形)の回転期間は資金繰りに大きな影響を与えるので、
仕入債務を管理する際は、仕入計画を作成する際に計画した仕入債務の回転期間と
実績の仕入債務の回転期間を常時チェックすることが必要で、計画の仕入債務回転期間より
実際の仕入債務回転期間が短縮していれば、それだけ資金繰りを圧迫することになるので、
仕入債務の回転期間の管理はとても重要な業務プロセスなのです。
ちなみに、仕入債務の回転期間分析においては、仕入債務回転期間が小さくなると
企業の資金繰りにとってはデメリットになり、回転率分析においては、
仕入債務回転率が小さくなると企業の資金繰りにとってはメリットになります。
尚、仕入債務(買掛金・支払手形)は適切な管理をする必要がありますが、
仕入債務管理のポイント は次の通りです。
1.取引先毎に買掛金管理台帳を作成する。
2.買掛金の支払基準毎にグループ分けする。
3.仕入先毎の買掛金管理台帳より買掛金残高と支払予定日・支払予定
金額を全ての仕入先の概要が確認出来る資料を作成し買掛金全体の概
要を把握する。
4.仕入先への買掛金支払いは取引条件通りに確実に実行する。
5.仕入先の与信管理もするべきで、購買担当部署より仕入先の現状調
査情報をヒヤリングする。
6.取引先毎に買掛金の年齢を調査する
仕入債務に関連する用語
※財務、資産、負債、純資産、損益、キャッシュフロー
※キャッシュフロー計算書、財務諸表