No232・・・仕入債務回転率
仕入債務回転率とは、売上原価に対してどれくらい仕入債務が
残っているかを示す財務指標で、仕入債務回転率の計算は、
売上原価を仕入債務残高で割り算出し、仕入債務回転率が大きくなると
運転資金が増え資金コストが増加し資金繰りを圧迫することになり、
仕入債務回転率は、財務分析の効率性分析手法でもあります。
※全産業仕入債務回転率データ
(日本企業約280万社の業種別・規模別の仕入債務回転率データ)
・全産業仕入債務回転率
・製造業仕入債務回転率
・非製造業仕入債務回転率
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この仕入債務回転率の計算に使用する仕入債務とは、仕入に伴う買掛金と
支払手形を合計した金額で、支払サイトが短期間であれば、仕入債務回転率の
数値も大きくなる状態になります。
また、仕入債務回転率が大きくなる状態は、運転資金が増え資金コストが増加し
資金繰りを圧迫し、逆に、支払サイトが長期間であれば、仕入債務回転率の数値も
小さくなり、仕入債務回転率が小さくなる状態は、運転資金が減り資金コストが減少して、
資金繰りを改善します。
ちなみに、運転資金は、運転資本、経常運転資金、所要運転資金、必要運転資金、
必要運転資本とも呼ばれています。
そして、仕入債務回転率はその計算上、売上原価の金額に影響を受けますので、
売上原価率の上昇や売上減少による売上原価の減少等も合わせて分析をすることで、
正しい財務の判断を下すことが出来ます。
尚、仕入債務回転期間とは、仕入債務が売上原価の何日分残っているかを示す指標で、
仕入債務回転期間の計算は、仕入債務残高を売上原価で割り365日を掛けて算出し、
仕入債務回転期間が短くなると運転資金が増え資金コストが増加し資金繰りを
圧迫することになります。
計算式・・・仕入債務回転率 = 売上原価÷仕入債務残高
尚、総合予算を作成する際は、仕入債務回転期間や仕入債務回転率の仕組みの
みの理解が欠かせませんので、仕入債務回転率の仕組みは、経理部、財務部、
経営企画室に所属する社員であれば、必ず理解しておくべきことです。
仕入債務回転率に関連する用語
※財務、資産、負債、純資産、損益、キャッシュフロー