No531・・・半製品
半製品とは、工場の生産ラインに材料等を投入して製造途中にあり、
且つ販売することが可能で倉庫などに貯蔵されている状態である物品を
示す資産の勘定科目で、半製品は、直接材料費、直接労務費、直接経費、
製造間接費で構成され、期末に保有する半製品の評価方法には、
原価法と低価法があり、半製品は、決算時には棚卸を行い半製品有高を
把握することが必要で、半製品は、バランスシート上では、流動資産の部に
表示されます。
この半製品は、仕掛品と混同されることが多いのですが、仕掛品と半製品の違い
としては、半製品は、製品として完成はしていないが、中間製品として販売することが
可能で倉庫などに貯蔵されている状態であり、仕掛品は、外部に販売する事も
倉庫などに貯蔵することもできない物品です。
※全産業財務指標データ
(日本企業約280万社の業種別・規模別の財務指標データ)
・財務指標データ
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ちなみに、製造予算では、製品の生産量、原材料在庫、仕掛品在庫、製品在庫、
製品製造原価を作成することになり、製造予算を作成することは、製品の予定原価を
設定することです。
また、半製品は、完成品である製品の何パーセントの出来上がり状態で
あるのかを決定する必要がありますので、半製品の評価には、企業の主観が
入ることになり、この出来上がり状態の評価次第で売上原価が変動し利益にも
影響を与えることになります。
ちなみに、半製品の出来上がり状態のことを、工業簿記では進捗率と呼んでいます。
そして、半製品は、商品、製品、仕掛品、原材料等とともに、棚卸資産を構成する
1つの要素ですが、棚卸資産である半製品の評価方法には原価法と低価法があり、
低価法とは各四半期末毎に、半製品の時価と帳簿価額を比較して、帳簿価額より
時価が下回っている場合は、その差額を棚卸資産評価損として計上し簿価を
切り下げることになり、 棚卸資産評価損計上の際に用いられる時価には、
正味売却価額や再調達原価などがあります。
尚、工場の生産ラインに材料等が投入されて製品が完成するまでの期間が
短期間であれば、製品を販売できるようになるまでの時間も短縮され、
在庫として資金が滞留する期間も短くなり、資金繰りにもプラスに
作用しますので、仕掛品回転期間の計算結果が小さければ小さいほど
生産効率が高いと判断できます。
ちなみに、半製品の増減は、運転資金の金額に影響を与えますが、一般的に、
運転資金は、運転資本、経常運転資金、所要運転資金、必要運転資金、
必要運転資本とも呼ばれています。
■製造予算の作成に関連する各項目の説明は下記ページをご覧ください。
①商品回転期間
②商品回転率
③仕掛品回転期間
④仕掛品回転率
⑤原材料回転期間
⑥原材料回転率
⑦在庫管理
⑧在庫計画
⑨在庫投資
⑩適正在庫
※半製品が計上される場合の仕訳例は下記の通りです。
例①・・・決算時に、期首の半製品が1000であった場合。
(借方) | (貸方) | ||
期首半製品 | 1000 | 半製品 | 1000 |
例②・・・決算時に、期末の半製品が1000であった場合。
(借方) | (貸方) | ||
半製品 | 1000 | 期末半製品 | 1000 |
例③・・・決算時に、期末の半製品を低価法により評価を500切り下げた場合。
(借方) | (貸方) | ||
棚卸資産評価損 | 1000 | 半製品 | 500 |
半製品に関連する用語
※棚卸資産担保融資
※流動資産担保融資保証制度
※売掛金、完成工事未収入金
※製造原価(当期製品製造原価)、当期総製造費用
※製造原価明細書(製造原価報告書)、損益計算書(PL)