No553・・・総平均法
総平均法とは、期首棚卸資産と期中取得の棚卸資産の平均単価で
棚卸資産を評価する方法のことで、総平均法は、事業年度が終了しないと
棚卸資産の評価単価が確定しない評価方法であり、総平均法と移動平均法の違いは、
総平均法は、仕入の度に、その都度平均する計算をしない点です。
この総平均法の、法人税法における原則的な計算方法は、年次基準であり、
年次基準とは、期首棚卸資産と期中取得の棚卸資産の平均単価で棚卸資産を
評価する方法であり、法人税法では、1ヶ月ごとに総平均法により計算する
月次基準も認められています。
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また、総平均法は、棚卸資産の取得単価が平均化されるので、市況によって
変動が激しい原材料の評価には適しているといえ、総平均法を棚卸資産の
評価方法に採用した場合は、他の評価方法と異なり売上原価や売上総利益に
大きな影響を与えることはありません。
また、総平均法を棚卸資産の評価方法に選択していなくても、
棚卸資産の期末在庫の数量を確認する棚卸の作業は必ず必要になり、
棚卸は、期末棚卸資産の金額を確定するベースになる数量を確定する
作業であり、この期末在庫数量に総平均法などにより決定した棚卸資産の
単価を乗じて、期末棚卸資産の金額を算出します。
そして、新会計基準では、棚卸資産の評価方法は、低価法が強制的に
適用されますので、原価法により算出した期末棚卸資産の金額と
期末棚卸資産の時価を比較して、簿価を期末時価まで引き下げた場合の
その差額は棚卸資産評価損となります。
尚、商品、製品、半製品、仕掛品、原材料などの棚卸資産の評価方法である
原価法には、下記の8種類の評価方法があります。
@個別法・・・棚卸資産を個別の取得単価で評価する方法
A先入先出法・・・古い棚卸資産から払い出すと想定して棚卸資産を評価する方法
B後入先出法・・・新しい棚卸資産から払い出すと想定して棚卸資産を評価する方法
C総平均法・・・期首棚卸資産と期中取得の棚卸資産の平均単価で棚卸資産を評価する方法
D移動平均法・・・棚卸資産を取得するたびに平均取得単価を算出し棚卸資産を評価する方法
E単純平均法・・・期中取得の棚卸資産の平均単価で棚卸資産を評価する方法
F最終仕入原価法・・・最後に仕入れた単価で棚卸資産を評価する方法
G売価還元法・・・棚卸資産の売価に原価率を乗じて棚卸資産を評価する方法
総平均法に関連する用語
※流動資産担保融資保証制度、売掛金、完成工事未収入金