No554・・・移動平均法
移動平均法とは、棚卸資産を取得するたびに平均取得単価を算出し棚卸資産を
評価する方法のことで、移動平均法は、仕入をする度に棚卸資産の平均取得単価が
変化する方法であり、移動平均法と総平均法の違いは、総平均法は、仕入の度に、
その都度平均する計算をしない点です。
この移動平均法の計算方法は、仕入直前の棚卸資産残高数量とその仕入金額に、
今回仕入れた棚卸資産数量とその仕入金額をそれぞれ加えて平均計算をします。
尚、棚卸資産の評価とは、棚卸資産の単価を算出することです。
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また、移動平均法を棚卸資産の評価方法に選択していなくても、
棚卸資産の期末在庫の数量を確認する棚卸の作業は必ず必要になり、
棚卸は、期末棚卸資産の金額を確定するベースになる数量を確定する
作業であり、この期末在庫数量に移動平均法などにより決定した棚卸資産の
単価を乗じて、期末棚卸資産の金額を算出します。
そして、新会計基準では、棚卸資産の評価方法は、低価法が強制的に
適用されますので、原価法により算出した期末棚卸資産の金額と
期末棚卸資産の時価を比較して、簿価を期末時価まで引き下げた場合の
その差額は棚卸資産評価損となります。
尚、商品、製品、半製品、仕掛品、原材料などの棚卸資産の評価方法である
原価法には、下記の8種類の評価方法があります。
@個別法・・・棚卸資産を個別の取得単価で評価する方法
A先入先出法・・・古い棚卸資産から払い出すと想定して棚卸資産を評価する方法
B後入先出法・・・新しい棚卸資産から払い出すと想定して棚卸資産を評価する方法
C総平均法・・・期首棚卸資産と期中取得の棚卸資産の平均単価で棚卸資産を評価する方法
D移動平均法・・・棚卸資産を取得するたびに平均取得単価を算出し棚卸資産を評価する方法
E単純平均法・・・期中取得の棚卸資産の平均単価で棚卸資産を評価する方法
F最終仕入原価法・・・最後に仕入れた単価で棚卸資産を評価する方法
G売価還元法・・・棚卸資産の売価に原価率を乗じて棚卸資産を評価する方法
移動平均法に関連する用語
※流動資産担保融資保証制度、売掛金、完成工事未収入金