No257・・・動態的分析(フロー分析)
動態的分析(フロー分析)とは、財務分析に必要な安全性分析の
手法の1つで、動態的分析は、企業の支払能力を貸借対照表と
損益計算書の数値を組合わせて分析する手法であり、動態的分析は、
静態的分析に比べて資金のフローを的確に捉えることができる
企業の支払能力を分析する手法なのです。
また、動態的分析(フロー分析)により、企業の支払能力を掴む為には、
回転期間分析や資金移動表分析等を活用します。
※全産業財務指標データ
(日本企業約280万社の業種別・規模別の財務指標データ)
・財務指標データ
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そして、動態的分析(フロー分析)の回転期間分析を活用すると、
静態的分析において、流動比率や当座比率が著しく悪かった企業が、
必ずしも資金繰りの状況が悪い企業ではなく、実際は資金繰りの状況が
良い企業であることが判明したりすることもあります。
この動態的分析(フロー分析)の回転期間分析では、企業の実際の
回収サイトや支払サイト等の企業の実際の資金のフローを的確に
把握できる為に、静態的分析において見過ごされていた、
企業の真の支払能力を把握することができます。
次に、動態的分析(フロー分析)の資金移動表分析は、損益計算書(PL)の
各勘定科目と貸借対照表(BS)の各勘定科目をリンクさせることで資金収支を
的確に捉え、実際の事業活動の資金フローを分析することができます。
この、動態的分析(フロー分析)の資金移動表分析では、事業活動毎の
資金収支が的確に把握できる為、企業がどうやって資金を得て、その資金を
何に使っているのかが判明しますので、動態的分析(フロー分析)である
回転期間分析や資金移動表分析等をすれば企業の真の支払能力が把握でき、
粉飾決算も見破ることができるのです。
尚、静態的分析(ストック分析)は、企業の一時点の貸借対照表の情報だけを
使い分析する手法なので、企業の真の支払能力を掴むには限界がありますので、
企業の真の支払能力を掴む為には、動態的分析(フロー分析)を活用しなければ、
企業の真の支払能力を掴むことは出来ませんので、動態的分析を活用することで、
経常収支がマイナスの状態である経常収支比率が100%を下回っている事業年度が
数期間続いた場合に、資金ショートの可能性が高くなることや、
利益が多額に計上されていても倒産に至る、黒字倒産の可能性なども
見逃すこともなくなります。
動態的分析(フロー分析)に関連する用語
※財務、資産、負債、純資産、損益、キャッシュフロー