No7・・・現状の企業資金繰り状況の時事情報
2008年の企業の資金繰り環境は近年稀に見る深刻な状況です。
その事を裏付ける客観的な事実として、2008年12月19日現在で今年の上場企業の
倒産件数は32社となり戦後最悪の数字になっています。
しかもその大半が黒字倒産であり、いわゆる銀行の支援が受けられない貸し渋りの
影響が、黒字経営の上場企業でさえ追い詰めることになっています。
※全産業財務指標データ
(日本企業約280万社の業種別・規模別の財務指標データ)
・財務指標データ
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・経理業務の利益貢献度・経理業務の合理化の後に残るもの・いる社員といらない社員・日本の不動産相場
政府もさすがに現在の経済環境を憂慮して、矢継ぎ早に企業に対する緊急保証制度
や資金繰り対策特別融資制度等の対策を打っています。
そして、日本銀行も年末特有の、取引先の代金支払いや従業員の賞与等の支払いが
増加する事情と金融危機・景気悪化を考慮して、大企業が短期資金を調達する為に
発行するコマーシャルペーパー(CP)の買取をする等の資金繰り支援策を決めています。
しかし、帝国データバンクの調査によると、年末に向けて更に資金繰りが厳しくなると
答えた企業は1万954社中3367社にのぼり、実に全体の30.7%を占めていることが
明らかになっています。
ベンチャー企業(中小企業)の経営者が、今後の資金繰りに懸念を持っている一番の
背景は景気の悪化がどこまで進み、自社の売上や利益がどこまで落ち込むのか
先が見えないところなのでしょう。
事実、各種調査機関の調べでも、今後の景気は更に悪化し、売上の悪化も継続する
と見ている経営者が7割にものぼっています。
現在、国や地方が行っている緊急保証制度や資金繰り対策特別融資制度等の
セーフティーネット貸付は、企業の短期的資金繰り対策には必要不可欠ですが、
これらの対策は企業にとって応急処置による止血をする効果しかなく、資金繰りを
抜本的に解決するものではありません。
このように、資金繰りにも、車の両輪と同じく、短期的対策と長期的対策の両方が必ず
必要なのです。
※財務、資産、負債、純資産、損益、キャッシュフロー、予算、金融、金利