No466・・・長期貸付金
長期貸付金とは、金銭消費貸借契約に基づき金銭を貸し付けた場合に
生じた債権で回収期限が貸借対照表の翌日から起算し1年を超えて
到来する貸付金を処理する資産の勘定科目で、長期貸付金は、貸倒引当金の
設定対象であり、長期貸付金は、バランスシート上では、固定資産の
部の投資その他の資産に分類されています。
この長期貸付金は、企業外部などの一般の貸付先と区別できるように
適切な名称を貸付金の前に付けることが原則であり、そのような勘定科目の
種類としては、子会社貸付金、関係会社貸付金、従業員貸付金、役員貸付金等が
あり、役員や従業員に対する無利息の貸付は、給与と認定される可能性もあります。
※全産業財務指標データ
(日本企業約280万社の業種別・規模別の財務指標データ)
・財務指標データ
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また、外部企業への長期貸付金の場合は、債務者の財政状態や企業業績に
よっては貸倒引当金の設定の必要もあるために、貸付先の財務内容の確認は
随時するべきであり、長期貸付金の金額が大きく回収が遅延している場合などには、
与信管理業務ルールに沿って、売上債権が遅延している時と同様のアクションが
必要になります。
また、役員に対する貸付は、従業員に対する貸付と異なり、利益相反取引の
可能性があるため、会社法では、取締役会設置会社の場合の役員に対する
貸付は、取締役会の承認が必要であり、取締役会設置会社でない場合は、
株主総会の承認が義務付けられています。
そして、長期貸付金は、他の金銭債権と同様に貸借対照表価額は
貸倒引当金を控除した金額で表示します。
尚、長期貸付金の弁済期日が1年以内となった際は、短期貸付金へ
振替える会計処理をすることになります。
※長期貸付金の仕訳例は下記の通りです。
例・・・取引先の支援の為、3年後一括返済の条件で現金1,000,000円を
貸し付けた場合。
(借方) | (貸方) | ||
長期貸付金 | 1,000,000 | 現金 | 1,000,000 |