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米国債と借金の本質

米国債と借金の本質<ちょっと気になる四方山話経営財務情報








No107・・・米国債と借金の本質


米国債とは、説明するまでもなく、アメリカ合衆国財務省が発行している

債券で、米国の借金になりますが、米国債が、今後の世界の金融市場

の混乱をもたらす引き金になる可能性が高い要因の1つであると考えています。


米国債や米国の借金の話をする前に、借金の本質について説明したいと思います。

ある個人が借金をしていたとします。






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しかし、その借金全額が、自分の親からの借金であれば、第三者から見ると、それは、

借金には違いないが、あまり深刻な借金ではないと思うはずです。


その理由は、当たり前ではありますが、自分の親からの借金であれば、借金の返済も

融通が利きますし、どうしようもなくなれば、借金を棒引きにしてくれる可能性もあり、

仮に親が借金を棒引きにしたとしても、他人には迷惑はかかりません。

以上の事を、国に置き換えると、国が外国から借金をしている際に、借金の返済が遅れたり、

借金の棒引きを頼んだりすれば、国としての信頼を無くしてしまい、国として成り立たなくなるで

しょうが、国内からの借金であれば、極端な話、親と子の関係のように、どのようにでもなります。


ということは、国の債務が自国の国民や企業からの借金が中心であれば、

どんなに債務が巨額になったとしても、国の権力を使い、いかようにでもなりますが、

外国からの借金である対外債務に対しては、国内からの借金と同様には出来ないはずです。


そこで、本題の米国債や米国の借金の話になりますが、米国の対外債務残高は、

ジェトロ(独立行政法人日本貿易振興機構)の資料によると、2007年12月末で

20兆817億8300万ドルとなっており、現在の為替レートに換算すると約2000兆円に達しています。


ちなみに、日本の対外債務残高は、2007年12月末で1兆7939億ドルとなっており、

現在の為替レートに換算すると約172兆円ぐらいです。


この米国の対外債務残高は、世界のGDP5000兆円の約40%にも達する巨額な金額です。

米国が、このような巨額な対外債務残高を持つことができたのも、ひとえに、


米ドルが世界の基軸通貨であったからです。

そして、現在のような景気が悪化する中では、米国でも税収が減少し、

米国は、景気梃入れのためや金融機関などを救済するために、更に

米国債を増発し、対外債務残高を増加させ続けています。


ゆえに、現在の様な環境下で、米国債の暴落が起これば、米国が外国から

資金調達をすることが事実上不可能になる可能性もあり、米国のデフォルト

の可能性も視野に入るはずです。


資金調達が出来なくなり、資金繰りに行き詰れば、企業だけでなく、国でさえ倒産する

可能性はあるのです。


もし、この問題が、世界の金融市場で問題になり、現実味を帯びてくれば、

去年の金融危機を遥かに超える激震が、世界経済や世界の金融市場を襲うはずです。


ただし、米国も事態が逼迫すれば、新通貨を発行し、旧通貨と新通貨の交換比率

を利用して米国対外債務残高を大幅削減し、米国財政を健全化しようとする動きなど

を取る事も想定できる為、今後の米国債の動向には、特に注意を要すると考えています。








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