No73・・・つなぎ売りの勧め
つなぎ売りは、基本は長期で投資を考えているが、
短期の収益も多少は欲しいと思っている投資家にぴったりな投資手法です。
もう少し具体的に説明すると、株式を長期保有する方針であっても、
誰が考えても目先天井圏に到達しており、利益確定をしたくなる状況の時に、
せっかく底値圏で買った現物株を売りたくないと思う方は当然多いと思います。
その様なときに、現物株を売却するのではなく、信用取引を利用して、
信用の新規売り(空売り)をすることがつなぎ売りと呼ばれる手法なのです。
このつなぎ売りは、現物を保有してなく信用取引の新規売りのみを利用する
空売りとは全く異なるものです。
ちなみに、空売りは、予測どおりに下落すれば利益となりますが、
想定とは反対に上昇してしまえば損失となります。
しかし、つなぎ売りの場合は、現物の買いで既に利が乗っており、
現物を売る代わりに、信用取引の新規売りをするだけなので、
仮に上昇した場合でも、現物を現渡しすればよく元々の確保した利益に
差はないのです。
また、思惑通りに、つなぎ売りをした後に、下落した場合は、
信用売りのポジションを買い戻して決済すればその利益の分だけ現金が増加し、
元々の現物の株式はそのままの株数が手元に残るわけです。
具体例でもう一度説明すると、
@現物株を1株1000円で500株50万円分買ったとします。
Aその後その株が1株2000円まで上昇した時につなぎ売りをします。
Bそして、1株1000円まで下落した時につなぎ売りをしていた信用売りの
決済をします。
Cそうするとその時の、資産状況は時価1株1000円の現物株が500株と、
現金が50万円手元にあるわけで、現物株を持ち続けている場合と違い、
手元に50万円の現金が増えて、投資資産が増加していることが決定的に
違います。
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この様なつなぎ売りは結構上手くいくことが多いのですが、
その上手くいきやすい理由として、運良く底値圏で買えさえすれば、
後は値上がりを待って適当な時期に信用売りをすればよく、
心理的なプレッシャーがあまり無いことが上手くいく秘訣なのでしょう。
このつなぎ売りに、心理的なプレッシャーが無いのは当たり前で、
現物の買値より高いところで信用売りをするだけなので、
もし上昇したとしても現物を渡せばそれで利益確定になりますし、
下落すれば信用の売りを買い戻せばこれまた利益確定なので、
心理的なプレッシャーが大幅に軽減されるのは当然なのです。
それに、このつなぎ売りは、この企業は将来大化けする可能性があると
思って買った企業を、買値からの上昇率を見てそこそこの利益で確定したくなる
衝動を抑える為に、底値圏で買った現物株を売る代わりに信用売りをし、
売りたい誘惑に駆られる衝動を満たしメンタルを安定させることにも繋がります。
特に、優良株や成長株を底値圏で買えたときは、つなぎ売りを用いて、
それら現物株は長期保有しつつ、信用売りで短期の収益も狙えるように
なることが、更に株式投資を面白いものへと変えることになるはずです。