No231・・・売上債権回転率
売上債権回転率とは、売上高に対してどれくらい売上債権が
回収されているかをを示す財務指標で、売上債権回転率の計算は、
売上高を売上債権残高で割って算出し、売上債権回転率が悪化すると、
資金繰りを圧迫することになり、売上債権回転率は、
財務分析の効率性分析手法でもあります。
この売上債権回転率が小さくなれば与信リスクも上昇し、
そして、売上債権回転率が小さくなると、更に運転資金が増え
資金コストも増加します。
また、売上債権回転率の数値を12ヶ月で割ると、売上債権の回収に平均で何ヶ月要しているのか
確認することができ、売上債権回転率の数値を365日で割ると売上債権の回収に平均で
何日要しているのか確認することができます。
※全産業売上債権回転率データ
(日本企業約280万社の業種別・規模別の売上債権回転率データ)
・全産業売上債権回転率
・製造業売上債権回転率
・非製造業売上債権回転率
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・経理利益貢献度・経理合理化の後に残るもの・いる社員といらない社員・四方山話・日本の不動産相場
ちなみに、運転資金は、運転資本、経常運転資金、所要運転資金、必要運転資金、
必要運転資本とも呼ばれています。
この売上債権回転率が悪化する原因は、自社よりも立場が強いクライアントが
増えたことによる回収サイトの長期化や、売上債権の回収遅延が
多数発生していることなどが考えられます。
また、売上債権回転率の改善策としては、まずは、クライアントとの取引条件の
変更になりますが、取引条件変更は難しい課題ですので、自社のブラント力を
上げていく地道な営業・販売活動が必要でしょう。
その他の売上債権回転率の改善策としては、自社の事務処理などの管理が
原因による回収遅延を発生させない為に、売上債権の管理を強化することです。
次に、他社の財務分析をした際に、売上債権回転率が、
不自然に小さくなっている場合は、粉飾決算の疑いがあります。
この売上債権回転率が不自然に小さくなっている場合とは、
例えば、同業他社に比べ極端に小さい回転率であったり、
分析対象の企業の過去数期間と比べて著しく小さくなっている場合です。
また、他社の売上債権回転率の分析をする場合に分析上考慮することは、
売上が期末直前に集中するような業種であるか等を注意する必要があります。
尚、売上債権回転率は大きければ大きいほど、資金繰りにとっては当然プラスに
影響しますので、売上債権回転率を改善する為に、クライアントとの取引条件の
継続的な改善への取り組みと単純なミスによりクライアントへの売上債権の請求が
遅れることなどを防ぐことは重要なことです。
ちなみに、売上計画を作成する際は、売上債権回転期間や売上債権回転率の
仕組みの理解が欠かせませんので、売上債権回転率の仕組みは、経理部、
財務部、経営企画室に所属する社員であれば、必ず理解しておくべきことです。
計算式・・・売上債権回転率 = 売上高÷売上債権残高
売上債権回転率に関連する用語
※財務、資産、負債、純資産、損益、キャッシュフロー