No1398・・・純資産比率
純資産比率とは、過去から現在に至るまで、株主が出資したお金と会社が
稼ぎ蓄積したお金である、返済不要の純資産が総資産に占める割合を
示すものであり、純資産比率が高いほど、経営が安定している優良企業と
見ることができ、純資産比率は、財務分析の安全性分析手法でもあります。
ちなみに、一般的に、純資産比率と自己資本比率は、同じ意味で使われています。
※全産業財務指標データ
(日本企業約280万社の業種別・規模別の財務指標データ)
・財務指標データ
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この純資産比率は、高ければ高いほど会社経営の安定性が増すと
言えますが、資金繰りの観点から純資産比率を見た場合は、必ずしも
純資産比率が優れている企業が、資金繰りの不安が無いとは言い切れません。
その理由として、仮に純資産比率が高くても、直ぐに換金化出来る資産が
無かったり、財務戦略に失敗して、運転資金を考慮せずに、資産の大半を
固定化してしまう設備投資を実施したりすれば、当然、資金繰りに行き詰る
可能性があります。
ゆえに、純資産比率はあくまでも経営の安定度を見る目安にしか過ぎない
ため、企業の資金繰りの状態を分析する為には、動態的分析(フロー分析)が
必ず必要になります。
尚、財務レバレッジは財務分析での分析指標の1つであり、純資産比率の逆数になります。
純資産比率計算式・・・純資産比率(%)=(純資産÷総資産)×100%
※下記のデータは、東証一部・二部・マザーズの2009年度決算短信(連結ベース)を合計した、
セクター別の純資産比率ランキングです。
純資産比率ランキング(業種別)※金融機関は除く
(単位:%)
業 種 | 集計社数 | 純資産比率 | |
全産業 | 2,113 | 36.70 | |
製造業 | 1,074 | 40.05 | |
非製造業 | 1,039 | 32.73 | |
純資産比率ランキング(セクター別) | |||
1 | 医薬品セクター | 39 | 69.40 |
2 | 鉱業セクター | 5 | 68.46 |
3 | その他製品セクター | 63 | 57.88 |
4 | 金属製品セクター | 53 | 50.75 |
5 | 倉庫・運輸関連業セクター | 30 | 50.44 |
6 | 情報・通信業セクター | 171 | 46.86 |
7 | 食料品セクター | 93 | 46.64 |
8 | サービス業セクター | 173 | 46.57 |
9 | 化学セクター | 146 | 45.52 |
10 | 機械セクター | 160 | 44.37 |
11 | 精密機器セクター | 34 | 43.00 |
12 | ガラス・土石製品セクター | 39 | 41.21 |
13 | 小売業セクター | 198 | 40.41 |
14 | 繊維製品セクター | 51 | 39.80 |
15 | ゴム製品セクター | 16 | 39.24 |
16 | 鉄鋼セクター | 43 | 38.27 |
17 | 電気機器セクター | 202 | 36.40 |
18 | 建設業セクター | 118 | 34.80 |
19 | 輸送用機器セクター | 80 | 34.64 |
20 | 非鉄金属セクター | 29 | 33.84 |
21 | 海運業セクター | 12 | 31.41 |
22 | パルプ・紙セクター | 15 | 29.19 |
23 | 卸売業セクター | 184 | 26.81 |
24 | 空運業セクター | 5 | 26.26 |
25 | 電気・ガス業セクター | 24 | 25.43 |
26 | 不動産業セクター | 69 | 25.00 |
27 | 陸運業セクター | 44 | 24.36 |
28 | 水産・農林業セクター | 6 | 23.70 |
29 | 石油・石炭製品セクター | 11 | 20.93 |
純資産比率に関連する用語
※財務、資産、負債、純資産、損益、キャッシュフロー