No278・・・福利厚生費
福利厚生費とは、役員や従業員の福利厚生の為に支出した
費用を処理する費用の勘定科目で、福利厚生費は、法令で会社が
負担しなければならない法定福利費とは異なり、会社が任意で
支出する費用であり、福利厚生費は、役員報酬や給与手当以外の
間接的給与の性質があります。
また、福利厚生費は、内容によっては経費として認められず
損金に算入されないものもあり、場合によっては役員や従業員の
現物給与とみなされ給与課税される場合もあるため、福利厚生費を
支出する際は、税務上注意する必要があります。
ちなみに、福利厚生(フリンジベネフィット)には 社宅、社員寮、社員食堂、住宅融資制度、財形貯蓄、
社員旅行、カフェテリアプラン(選択型福利厚生制度)等があります。
このフリンジベネフィットを従業員が享受した場合には、その経済的利益が、
現物給与に該当する場合があります。
※全産業人件費率データ
(日本企業約280万社の業種別・規模別の人件費率データ)
・全産業人件費率
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・非製造業人件費率
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その福利厚生費には、主に下記のようなものがあります。
@医療関係である福利厚生費は、役員や従業員の定期健康診断や
事務所や工場などで利用する常備医薬品、従業員が50名以上の
職場に必要な産業医に関する支出などがあります。
A厚生施設である福利厚生費は、従業員寮の諸経費や
スポーツ施設利用費用、役員や従業員が休日に利用する
保養所に関する支出などがあります。
B役員や従業員の慶弔の福利厚生費は、役員・従業員の家族や
本人の為の祝金や香典、葬儀用供花料などに関する支出があります。
C通常の業務活動で使用する福利厚生費は、会社の制服や事務服、
役員や従業員が利用できる社内のお茶やコーヒー、社内の共用施設で
利用するトイレットペーパーや石鹸などに関する支出があります。
Dコミュニケーションの費用である福利厚生費は、新入社員や
定年退職などで退社する社員の為の歓迎会や送別会の費用、
会社の親睦旅行、会社の運動会、会社のサークル活動に関する
支出などがあります。
E何らかの記念の際の費用である福利厚生費は、役員や従業員の
永年勤続祝いの記念品に関する支出などがあります。
尚、福利厚生費も人件費に含まれるもので、福利厚生費は、資金繰りの
際も考慮すべきものであり、福利厚生費の予算作成の際は、過去の実績等を
考慮して予算を作成することになります。
※福利厚生費の仕訳例は下記の通りです。
例・・・従業員の歓迎会費用を現金で1050(税込)支払った場合。
(借方) | (貸方) | ||
福利厚生費 | 1000 | 現金 | 1050 |
仮払消費税等 | 50 |
■福利厚生費に関する項目
・法定福利費と異なり、福利厚生費に消費税が発生しないことは、まずありませんが、
福利厚生費に消費税が発生しないケースとしては、従業員やその家族が無くなった場合に
支出する香典が該当します。
・個人事業主でも福利厚生費は計上出来ますが、従業員の為ではなく、個人事業主の為だけに
支出して福利厚生費を計上した場合は、費用として認められない場合があります。
・福利厚生費の範囲としては、支出の目的が従業員の福利厚生のためであり且つ、
社会通念上妥当であると考えられる金額の支出までです。
・社員旅行を福利厚生費として会計処理する場合のポイントとしては、
社員旅行の期間が4泊5日を限度とし、会社負担が10万円程度であるかであり、
社員旅行を福利厚生費とした場合でも、内容によっては、税務当局から、
役員賞与、給与手当、交際費と認定される場合があります。
・福利厚生費に飲食代を計上する基準としては、社内においておおむね一律の規定に基づき
供与される通常の飲食に要する費用かどうかで判断し、その他の基準としては、
飲食に要する費用が1人あたり5000円以内であれば、福利厚生費の飲食代として
一般的に認められるケースが多いようです。
・会社の社員全員を対象としている忘年会や新年会などは、
福利厚生費として忘年会や新年会に要する費用を、
社会通念上妥当な金額までは経費とすることができますが、
一部の従業員等を対象とするような2次会の費用については、
福利厚生費とすることは一般的に認められないことが多いようです。
福利厚生費に関連する用語
※フリンジベネフィット、社宅、社員寮、社員食堂、住宅融資制度、財形貯蓄
※社員旅行、カフェテリアプラン、選択型福利厚生制度
※在庫管理、適正在庫、予算編成、予算
※財務、資産、負債、純資産、損益、キャッシュフロー
※予算、金融、金利